こんにちは、yukiです。
昨年から、インスタで読書記録をつけています。
それまで、インスタでは料理のレシピやインテリア、有名人の投稿を見ることが多く、本を探そうと思ったこともなかったのですが、自分が投稿するようになると他の方のオススメ本も見たいと思うようになり、その中で気になったものを手に取ることが増えてきました。
そこで見つけた松浦弥太郎さんの「センス入門(Amazon)」。
久々に、読書記録をしっかり書きたい!と思う本に出会いました。
本を読むときは気になった箇所に付箋を貼っていくのですが、付箋を貼る手が止まらない…!
2013年に出版され、ロングセラーになっているのがよく分かります。
センスについて深く考えたことなどなかったけれど、生きていく上でセンスって大事なんだなぁと初めて思わせてくれた一冊でした。心に残ったポイントを4つ、ご紹介します。
- センスとは何か、よく分かっていない人
- 漠然と、自分のセンスに自信がない人
- センスを磨きたいと思っている人
本の概要
著者
松浦 弥太郎
1965年、東京都生まれ。「暮しの手帖」編集長をへて、現在、クックパッドにて新メディアプロジェクトに携わる。中目黒のセレクトブックストアCOW BOOKS代表。暮らしや仕事における、豊かさや学びについての執筆、雑誌連載、講演、ラジオパーソナリティーで活躍。『センス入門』『ほんとうの味方のつくりかた』『さよならは小さい声で』『もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。』『おいしいおにぎりが作れるならば。』など著書多数。
センス入門(Amazon)
出版
- 出版社:筑摩書房
- 発売日:2013/2/1
内容
頑張っているのにうまくいかない、そんなときに欠けているのは、おそらく「センスのよさ」。
明日からを素敵に生きるため、今日できることは何かを教えます。気づいた人から読んでいる! ロングセラー7万部突破!
センス入門(Amazon)
1. 自分の体験こそが「情報」となる
これまで私は、インターネットや本などから得られるものを「情報」だと思っていて、そこに疑問を感じたことは一度もありませんでした。
でも、松浦さんがまわりにいるセンスのいい人たちを観察する中で、見えてきたことがあるそう。
この人たちに共通しているのは、なにが情報であるのかということを正しく知っているということです。情報とは本来、自分が実際に見たものや体験したものだけであるということをよく知っているのです。
センス入門(Amazon)
この一節を読んだあと、自分のいつもの日常に戻ったとき、ヒヤリとしました。
インターネットがあまりにも生活の中に溶け込んでいるこの世の中では、多くの人のあらゆる体験談をすぐに見聞きすることができます。
誰かの体験談を読んだだけで、あたかも自分が体験したかのような気持ちになり、もっともらしい言葉で他人に語る
恐ろしいことに、無意識の中でこれを行う自分に気づく瞬間が何度か続いたのです。
また、これまでの人生において、興味を持てないからと話を聞くこともせず、「自分で経験するほどのことではない」と排除してきたものがかなり多かったのではないか、自分の体を使って体験できたはずのものをみすみす逃してきたのではないか、とも思い始めました。
松浦さん曰く、「情報=自分が実際に見たものや体験したものだけ」
自分の体を使って経験したところで、今後の人生には何の役にも立たないかもしれないし、ただ時間やお金の無駄になるだけかもしれない。
それでも、自分の体を使って何かを経験すると、自分の引き出しを増やすことになるし、自分の言葉で語れることも増えていきます。
2. 失敗を楽しみにする
いつも失敗しないで、「当たり」ばかりが続くと、人間というのは、それがふつうになってしまいます。
そうなると「当たり」に感動しなくなってしまうのです。だから、いつも失敗することはよしと考えています。
センス入門(Amazon)
以前どこかで、日本人は失敗に対してマイナスイメージを持つことが多いけれど、アメリカ人には「失敗したら、それを糧にやり直せばいい」という考えがあり、失敗に対して寛容だという内容の記事を読んだことがあります。
「失敗から学びを得て、よりよい次に繋げる」という考え方にとてもしっくりきて、そこから自分の中の「失敗」という言葉に対するイメージが大きく変わったことを思い出しました。
ここで書かれているように「当たりばかりが続くとそれが普通になる」というのも本当にその通りですよね。
当たりくじばかり引いていると、当たりが出ることのありがたみも感じないし、他人の痛みも分かりません。
年齢を重ねると、新しいことに挑戦する機会が少なくなり、「失敗する」という経験も若い頃に比べると減ってくる気がするけれど、そこは好奇心を持ち続けることでクリアできるはず。
3. 自分をじっくり見つめる時間を作る
一日のなかで二時間は「考える」ということを、スケジュールに入れています。まず朝一時間、必ず何もしないで、何も置かれていないきれいな机の上にメモ帳だけをおいて、考えます。今、自分の頭のなかや胸のなかに何があるのか、注意深く探す作業をします。そういう時間をずっとつくってきました。これはなかなかむつかしい習慣ですが、僕にとって大切な訓練にもなっています。
センス入門(Amazon)
松浦さんの本を読んでいると、なぜかとても静謐な気持ちになり、スッと背筋を伸ばしたくなります。
「松浦弥太郎さん」という井戸の中で、じっくり熟成されたもの、突然わいて出てきたもの、じっと眺めていたら浮かび上がってきたもの、探しに探して見つけたもの。
そういったものを丁寧にすくい上げ、見つめ、ひとつひとつに名前をつけていく作業にしっかり時間を費やしているからこそ、これほど心にじわじわと沁みる言葉を紡げるんだろうな、と。
ご本人が声高に主張せずとも、真剣に言葉に向き合われていることを文面から感じ取り、読者側も自然と背筋を伸ばしたい心持ちになるんだろうと感じます。
今は乳幼児2人がいる生活で、松浦さんのようにまとまった時間を持つことは到底できそうにありません。
でも、はじめから完璧を目指すのではなく、少しずつできるところからトライしてみることはできるはず。
きれいな机の上にノートとペンを用意して、ほんの短い時間でも、自分の中にあるものをじっくり見つめる時間を作りたいと思っています。
4. 重要文化財へ足を運ぶ
重要文化財を調べて、気になったところをひとつひとつ見てまわる、それだけで、歴史とか文化とか、もちろん美しいものは何かとか、じかに肌で触れて感じることができますし、それにまつわる人の話を知るだけでもずいぶん楽しめると思うのです。そこには必ず人の暮らしや歴史があるからです。
センス入門(Amazon)
学生の頃にヨーロッパを何度か訪れていて、美術館へ行くことが日常になっていた時期がありました。
ひとり旅をしていたので時間は余るほどあり、イタリアやスペインなどの小さな街に行っては、そこにある小さな美術館や博物館を訪れていたんです。
それは今思うと本当に豊かな時間で、若い頃にしていてよかった経験のひとつだったと思っています。
子どもができ、なかなか一人で出歩くことが難しくなっていましたが、今年は幸い、育休を取得する一年間。
このタイミングでこの本に出会ったというのも何かの思し召し。0歳児を連れて、近隣にある重要文化財を回ってみようと考えています。
まとめ
今回は、松浦弥太郎さんの「センス入門(Amazon)」を読んで感じたことをまとめてみました。
「センスってよく分からないけど、なんだか自信がない…」という私のようなセンス初心者の方、センスについて考えてみたい人にはかなりオススメできる一冊です。
大切に読み返したいので、この本は自分の本棚に迎え入れることに決めました。
このレビューが、どなたかのご参考になれば嬉しいです^^
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