こんにちは、yukiです。
ちょっと久しぶりに、子育てに関する本を読みました。
コロナでロックダウンしたイギリスで出版され、ベストセラーになったという一冊。
最近、暮らしに関する本やエッセイなどちょっとゆるめのものとビジネス本を交互に読むことが多く、子育てをメイントピックにした本を読むのは1ヶ月ぶり。
久々に子育て本を読んで感じたこと、印象に残ったことなどをレビューします
本の概要
著者
エロイーズ・リックマン(Eloise Rickman)
世界中にクライアントを持つ、子育てコーチ。ケンブリッジ大学で社会人類学を修めた後、助産師としてトレーニングを積む。子ども時代の経験がその後の成長に多大な影響を与えると気づいたことをきっかけに、0歳から愛娘・フリーダのホームエデュケーションを始め、現在にいたる。インスタグラム@mightymother_で世界中に自らの経験と科学的根拠に基づいた子育て情報を発信するとともに、オンライン講座を開催している。ロンドン在住。2020年のコロナ危機下のイギリスで緊急出版されベストセラーとなった本書が初めての著書。
モンテッソーリ式おうち子育て(Amazon)
出版
- 出版社:ダイヤモンド社
- 発売日:2021/3/3
内容
モンテッソーリ、シュタイナー、NVC、科学的子育て・・・
モンテッソーリ式おうち子育て(Amazon)
世界で注目の子育てメソッドをすべて自宅でやれるアイデア満載!
モンテッソーリ教育で育ち、わが子を自宅で教育する人気子育てコーチが、全ノウハウを公開!
おもちゃを減らす方法、在宅勤務と子ども、狭いおうちを教室に変える、子どものイライラ解消法…
【コロナでロックダウンしたイギリスで緊急出版され大絶賛!】
1. 子どもの気持ちを言葉にして受け止める
自分の気持ちを言葉にしてもらい、それが普通の感情だと受け入れてもらえる経験が多いほど、子どもは自分の気持ちをうまく伝えられるようになります。
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大人ほど多くの語彙を持たない子どもは、周りが使う言葉を聞きながら、新しい言葉を吸収していきます。
自分の感情や気持ちをうまく言葉にするスキルは、周りとコミュニケーションをする上ではどの年代の人にとっても大事なもの。
私たち大人が「子どもが感じているであろう気持ちを言葉にして受け入れる」ということをくり返す中で、こういう気持ちになった時はこの表現を使うんだと学び、だんだん子ども自身が使えるようになっていくんですね。
娘はもうすぐ1歳半になろうとしていて、毎日少しずつ新しい言葉を使えるようになっています。
娘の語彙力を増やすためにも、日々、娘の感情を感じ取りながら、どんどん言葉にしていきたいと思います。
2. 日々の生活にリズムがあると子どもは安心する
子どもは、主導権を握れる機会があまりありません。やらなければならないことも、やっていいことも、約束事も、みんな大人に決められています。
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赤ちゃんは勝手に抱っこされて運ばれ、幼児は「ちょっと来て」と言われて車に押し込められ、学校に通う年頃の子どもは平日はテレビから早々に引きはがされ、ティーンエイジャーは親の都合で外出禁止令を出され…子どもたちは今、制約の中で暮らしています。
ですが、そこに安定したリズムがあると、生活が予測しやすくなります。「次に何が起きるかわかっているから、安心だな」と思えます。「次はこうすればいいんだ」と食後はお皿を台所に下げたり、毎週水曜日の朝食後は公園へ行ったりと、行動もしやすくなり、子どもは心地よく過ごせるのです。
「生活リズムが大事」という話は、さまざまなところで言われています。
わが家の平日も、保育園から帰ったあとはごはんを食べて、少し遊んでからお風呂に入り、絵本を数冊読んで寝るというのが習慣になっており、基本的に毎日同じ。
こんな風に生活リズムを一定にすることは意識していたものの「子どもには主導権を握れる機会が少なく、制約のある中で暮らしている」と考えたことは一度もなく、この言葉にはハッとさせられました。
特に小さな子どもは自分の意思でどこかへ行けるわけではなく、周りが与えた環境の中で過ごすしかないと思うと、次に何をするかが分かっていること、次に起こることを予測できることが安心感につながるという話はきっとその通りなんだろうなと思うし、だとすれば、子どもが安心してのびのびと心地よく過ごせるように、子どものリズムを守ってあげたいなと感じました。
総合的子育て事業を展開しているメガン・ウィルソンの言葉も印象的でした
「毎日、毎週、また季節ごとのリズムは、いわば生活の上でのよりどころです。子どもは守られている感覚に包まれ、幸せを感じます。1日の中にしっかりと決まった生活リズムがあると、次の予定、起こることが分かります。リズムによって、家事や身支度や食事などの日課が習慣として定着するのです。」
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3. 息を吸う時間と吐く時間を意識する
シュタイナー教育には「息を吸う時間」「息を吐く時間」という考え方があるそう。
シュタイナー教育について書かれた本はこれまでに一冊しか読んだことがなく、この考え方には初めて触れたのですが、なかなか興味深い視点だと感じます。
息を吸ったら息を吐く時間も必要です。子どもは、息を吸ってパパやママとのつながりをたくさん吸収します。そうすれば、息を吐いている間もパパやママがつきっきりで遊ばなくても1人で過ごせるのです。(中略)
なんとなくでよいので、この「息を吸う、吐く」のイメージを家庭に取り入れると、子どもとよい関係を築けて、親子ともどもストレスから解放されるかもしれません。
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人でも動物でも、息を吸ったあとには息を吐きます。
吸ってばかりだと吐きたくなるし、吐いてばかりだと吸いたくなるというのは自然の摂理にも当てはまりそうですよね。
本書にも書かれていましたが、吸うと吐くのバランスは、年齢によっても違うとのことなので、子どもの状態をよく観察してちょうどいいバランスを見つけていきたいものです。
この本で初めて知った「息を吸う」「息を吐く」という考え方。娘と接する中でなんとなく意識してみたいな〜と思いました。
4. おもちゃをローテーションして遊びの質を上げる
この本を読み終えたとき、一番初めに夫へ伝えたのはこの章のことでした。
おもちゃの数が少なくても遊びを充実させる、簡単で効果抜群の方法があります。子どもにおもちゃを選ばせてまずそれで遊ばせ、飽きたら他のおもちゃと交換させるローテーションです。(略)
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たくさんおもちゃがあれば、たくさん遊べると思うでしょう。ですが、さまざまな研究からおもちゃが多すぎると遊びの質が落ちることが分かっています。
おもちゃがありすぎると、子どもは何で遊べばいいか決められなくなります。まさに「決断疲れ」ですね。
持っているおもちゃ全てを並べるのではなく、子どもが集中して遊ぶもの、気に入っているものだけ出しておき、他のおもちゃは一旦しまう。そして、子どもが遊ぶ姿を観察しながらおもちゃをローテーションしていくというやり方です。
これまでに読んだモンテッソーリに関する本で、子どもが興味を示すことやちょっと頑張ればできるレベルの教具を棚に置き、その教具を子どもが扱う様子を観察しながら、棚に置くおもちゃを入れ替えていくというやり方を紹介されていたものがありましたが、情報を絞ることで目の前にあるものに集中するという意味ではまさにこれも同じ。
大人でも、目の前にたくさんの選択肢があるとどれにしよう…と悩むのに、経験値が私たちほど高くない子どもにとって、どれで遊ぶかを決断するのはかなりエネルギーを使うこと。
たくさんのおもちゃから刺激を受けて欲しいと、とりあえず棚に置けるだけのおもちゃをギュウギュウに置いていたけれど、あまり遊ばなくなったおもちゃがそこにあることで、今遊びたいものに集中できないということも実はあったのかな…と反省し、早速おもちゃの整理をしてみました。
娘によい変化が起きるといいな。
まとめ
エロイーズ・リックマンの「モンテッソーリ式 おうち子育て」をレビューしました。
タイトルにモンテッソーリとついているものの、敏感期やお仕事といったフレーズは出てこず、生活リズムの整え方や自宅学習のアイデアなど、自分たちの生活にも取り入れやすいヒントが詰まった一冊でした。
久しぶりに子育て本を読んで感じたことは、何度も同じ情報に触れることは大事だなぁということ。
新しい情報を知り「なるほど!」と眼から鱗が落ちるほどの衝撃や感動を受けたとしても、たった一度その情報に触れただけでは日々のそれ以外のことに流され、いつの間にか頭の中から消え去ってしまうということが起きたりします。
ただ、さまざまな本を通して何度も何度もその情報に触れていると、それはいつのまにか自分の中にしっかりと根付き、自分の考えそのものになっていたりするんですよね。
すでに他の本を読んで知っている情報の中に、自分にとって新鮮な驚きはないかもしれないけれど、以前は全く知らなかったことが自分自身の考えの一部になっていることに気付くことができたりするのも、同じ分野の本を読み漁るおもしろさの一つだなぁと感じます。
このレビューが、どなたかのご参考になれば嬉しいです^^
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