「『信じる』子育て」モンテッソーリ教師あきえ | 子育ての悩みがピンポイントで解決!

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こんにちは、yukiです。

子育て中の方であれば「モンテッソーリ教育」という言葉を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。

そして、モンテッソーリ教育に興味がある人であれば、モンテッソーリ教師あきえさん(以下、あきえ先生とお呼びします)というお名前を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。

あきえ先生は、もともとは公立の幼稚園教諭をされていたけれど、日本の一斉教育に疑問を感じ、モンテッソーリ教師になられたという方。

わたしはVoicyという音声メディアで知りましたが、毎日子育てについて10分前後の配信を続けられていて、わが家における子育ての参考にさせてもらっています。

そして、ずっと気になっていたあきえ先生の著書を読みました。

1歳半をすぎ、まさにイヤイヤ期真っ只中の娘を育てるわたしにとって、ビシバシ響く内容ばかり。

もちろん、夫にも薦めて読んでもらいました。

今後の子育ての参考にしたいポイントはたくさんありますが、今回は今の自分自身にもっとも響いた箇所を3つ、ご紹介します。
※2024年5月、追記しました。

目次

本の概要

著者

モンテッソーリ教師あきえ

公立の幼稚園教諭をしていた頃、日本の一斉教育に疑問を抱きモンテッソーリ教師に。現在は「子どもが尊重される社会」を目指して、モンテッソーリ教育に沿った子どもや子育てについての発信、オンラインスクール「Montessori Parents」の運営、ベビーブランド「mu ne me(ムネメ)」ファウンダー、オンラインコミュニティ「Park」の主宰をしています。

モンテッソーリ教師あきえ 公式ホームページ

出版

  • 出版社:すばる舎
  • 発売日:2021/1/26

内容

子どもに成長してほしい思いから、「はやくやりなさい」と叱ったり、あれこれ手出し口出しをすることはありませんか?「子どもは大人が育てているもの」と思われがちですが、実は子どもには「自ら育つ力」があります。大人はその「自ら育つ力」を信じ、子どもが自分で育っていこうとするのをサポートすることが大切なのです。そのヒントがモンテッソーリ教育にある――。

本書では、0~6歳までの子育てをする中で抱くことの多いお悩みや疑問を例に挙げ、ケースごとに、子どもの「今」の姿、子どもの「心」に焦点を当てて、適切な対応法をわかりやすく解説します。
モンテッソーリ教育を子育ての場面でどのように落とし込めば良いのかが具体的にわかる1冊!読み終える頃には子どものことがよくわかり、「もっと子育てを楽しめそう」と感じてもらえるはずです。

モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て(Amazon)

1. 子どもの中に善悪の区別はなく、何もかも吸収する

子どもは良いことも悪いことも、なんでも吸収していきます。(略)0〜3歳の「無意識」の時期は、無意識にどんなものでもフィルターを通すことなく吸収します。良いことも悪いこともなんでも吸収して行きます。「今のはなかったことにしよう」と、自分の中で選別することはできません。(略)
1点だけスポンジとは違う点があります。それは「吸収する力」で一度吸収した情報は外へ出ていかないということ。スポンジは、水を吸ったあとに絞れば水が出ていきますよね。しかし「吸収する力」で吸収した情報や刺激は「なかったことにしよう」と絞り出しても、なかなか出ていくことはありません。一度キャッチしたら掴んで離さない、とても強い力なのです。
この強烈な力があるからこそ、子どもは「自分=個」を創り上げて、自らの力で自らを発達させていくことができるのです。

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子どもが1歳を過ぎた頃から、言葉遣いも行動もなんでも真似をするようになってきたなと思っていたけれど「どんなものでもフィルターを通すことなく吸収する」という言葉ひとつにすべてが詰まっているなと感じました。

子どもの中に善悪の区別はなく、自分の目や耳から入ってきたものはとにかく何でも吸収する。そしてそれは子どもの中に止まり続け、子どもの個性の一部になっていく…

よくよく考えたら恐ろしいことのようにも思えるけれど、そういう発達段階の子どもと一緒に生活してるんだということを意識するだけで、ほんの少し襟を正して生活しようという気持ちになります。(余裕のないときはもちろん別)

そして、スポンジの部分の表現が自分の中でとても印象に残ったからか、目の前にいる子どもを見ているとき、ふと「スポンジ」の映像が頭をよぎることが何度かありました。

子育てとは関係ないけれど、簡単にイメージしやすい言葉で書かれていると印象に残りやすいんだな〜と、改めて感じる出来事でした

2. 自分の欲求と現実との折り合いをつけるために泣いている

子どもは、自分の要求が通らず、泣いているこの時間で、自分のやりたい欲求と、それでもできない現実との折り合いをつけようと頑張っています。(略)壁にぶち当たったときに、自分の思いと制限とに折り合いをつける経験を重ねることで、少しずつ「自分をコントロールする力」「自制心」を育んでいくのです。(略)

「自分をコントロールする力」「自制心」は筋肉のようなもので、使わないと鍛えることができません。その力は大人になったから急に獲得できるものではなく、乳幼児期からの日々の積み重ねで獲得していくものです。(略) 善悪の線引きをブレることなく示し続ける大人の姿勢が、子どもの自律を助けるのです。

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最近、娘のイヤイヤが止まることを知らず……夫婦ともに疲弊する日々。涙

思い通りにならないことがあると全身でイヤイヤー!と訴え、思い通りにならないと延々泣き止まない

「ずっと抱っこじゃなきゃヤダー!」と抱っこ要求の回数も日に日に増え、さすがに長時間になると体も疲れてくるのでこちらの余裕もなくなってくるんですよね…。

そんなとき、ふとここに書かれている内容を思い出すと「今、目の前にいるこの子は、自分の欲求と現実との折り合いをつけるために頑張っているんだな」とか「自分と現実がどう繋がっているかもわからない人が、その繋がりを知ろうと頑張っているんだな」と思うことができて、がんばれ!という気持ちになったりします。

「イヤイヤ泣いている娘に付き合うのがとにかくツライ……」と、目の前の子どもと自分だけの世界に入り込んでいくと、どんどんしんどくなり、抜け出せなくなってしまう。

そういうときって、自分の身に降りかかったことを自分軸でしか見ていない可能性が高いんですよね。

そんなとき、たとえ渦中にいるときは難しかったとしても、子どもがちょっと落ち着いた時間や機嫌よく遊び始めたときにふとこのフレーズを思い出したり、子どもが寝たあとでこの部分を読み返したりすると、キューっと狭くなっていた視野からフワッと少し離れることができるというか、少し息が吸えるようになるというか。

やっぱり俯瞰で見ることって大事だな、と感じます。

こうやってひとつずつでも子どもに関する知識をつけていくことは、冷静な自分ををキープしたり、視界が狭くなった自分をフラットな状態に戻してくれるような効果があると感じています。

3. イヤイヤ期の関わりポイント6つ

本書では、子育てをしている方であれば一度は直面するであろうさまざまな悩みに対し、考え方のみならず、どのように子どもと接したらいいかについて、具体的なポイントにまとめてくれています。

ほんの一部ですがご紹介

  • 自分で考えて行動する力を育みたい
  • 子どもが甘えてきたときの対応を知りたい
  • 約束を守れるようになってほしい
  • 言葉で伝える力を身につけてほしい
  • 歯磨きを習慣化させたい

そんな中でも「今のわたしに向けて書いてくれているんじゃないか?」と思ったパートは「イヤイヤ期の関わり」について。

あきえ先生によると、イヤイヤ期の関わりについては6つのポイントがあるそう。(具体的な関わり方は本書をお読みください)

①事前アナウンスで区切りを知らせる

②次の楽しみを伝える

③協力を求め、お願いをする

④思いを受け止める

⑤善悪の線引きをはっきりと示す

⑥そして、待つ

モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て(Amazon)

一昨日も、寝る時間なのにまだ眠りたくない、遊びたい、お菓子食べたい、でも眠い…と娘のイヤイヤが止まらず、ちょっと自分も落ち着かなきゃと本書を取り出し、このパートを読み返してみました。

全てのステップを頭に入れてからもう一度娘に向き合い、

  1. 「このクッキーで最後ね」と伝え
  2. 「食べ終わったら一緒にご本読もう!大好きなタンタンのお話にしよっか」と伝え
  3. 一方的な指示にならないように意識をしながら
  4. 追加のクッキーをもらえないことに、泣いて抵抗する娘の思いを言葉にして受け止め
  5. それでも「約束したことは守るんだよ」と線引きを伝え
  6. 泣いている娘を抱っこしてポンポンしながら、落ち着くまで待つ

ということをやってみました。

時間はかかりましたが、なんとか落ち着いてくれ、別のおもちゃで遊び始めたときの達成感たるや!

やればできるやん!」と、自分を褒めたくなりました。笑

子育てに正解はないし、何が正しいか正しくないかなんて分からない。

自分も相手も日々変化していくし、完全に同じシチュエーションなんて存在しないので、全く同じアプローチを試したところで次もうまくいくなんていう確証はどこにもない。

それでも、今の自分にとって正解だと信じることができる考え方を学べたことは、わたしにとって大きかったな〜と感じます。

4. とりあえず「謝らせる」ことはしない(※2024年5月追記)

「謝る」という行為で大切なことは、トラブルが起きたら、ただ定型文のように「ごめんなさい」と言うことや、大人に言わされて、嫌々「ごめんね」と言うことではありません。子どもが謝る必要性を感じて、申し訳なかったという思いを伝えるために、自ら「ごめんね」という言葉を発するということが大切です。

モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て(Amazon)

長女が3歳になり、いわゆるイヤイヤ期のピークは過ぎたと感じていますが、今でも子どもと接する中で「どうしたらよかったんだろう」と感じることも多く、悩みは尽きません。

そんな中、1年半ぶりにこちらの本を読み返しました。

つい先日、夕食時に子どもがカッとなって机を叩き、お味噌汁がこぼれたことがあったんです。

もちろん、テーブル、椅子、床もお味噌汁まみれ。

わざとこぼそうとしたわけではないのは分かっているので、わたし自身も湧き上がる感情を抑え、淡々とテーブルや床を拭いていました。

そんなわたしをチラッと見たあと、歌を歌い始めた娘を見て、「これは反省してないな。『ごめんなさい』と言わせるべきなのか?」という思いがムクムクと自分の中に湧いてきたのです。

でもそのときは、そのシチュエーションが「こういうときは謝るのよ」と娘に伝えるべき状況なのか、自分自身でも判断がつかず、また「形だけ謝らせる」のは意味がないかな…などと思ったりもして。

モヤモヤが残りながらも、結局何も言わずに夕食を終えました。

この本のことも、ふと頭をよぎりました

そのあと、なんとなくフワフワした感情が自分の中にあることのを感じたので、少し時間を置いてから、そのときの自分自身の思いを振り返ってみました。

するとそこには、「せっかく作った食事をこぼされて悲しい」という思いがあったことに気づいたんですよね。

その瞬間は表出していなかった思いが、実は一次感情として隠れていたんです。

そんなタイミングでこの本を読んだので、とてもタイムリーで。

たとえば、故意ではなかったとしてもお友だちに怪我をさせたり、嫌な思いをさせたとき、親としてはつい「『ごめんなさい』って言おうね」と声をかけてしまいがち(やってしまってました……)。

でも、なぜ『ごめんなさい』を言う必要があるのか、相手の気持ちや状況も含めて子どもに根気よく説明し続けることが、表面上の『ごめんなさい』を生み出さないためには必要なプロセスなんだろうと考えたりもします。

まとめ

今回は、モンテッソーリ教師あきえさんの「モンテッソーリ教育が教えてくれた『信じる』子育て」をご紹介しました。

今回記事にしたのは、まさにイヤイヤ期に突入した娘を持つ親目線で選んだパートでしたが、本書にはその他にもさまざまな場面で役立つ関わりがとても具体的に書かれています。

0〜6歳頃のお子さんを持つ親であれば、どこか響くところがあるはず!

わたしも、娘がもう少し大きくなり別の悩みが出てきたときには、またこの本を読み返そうと思っています。

このレビューが、どなたかのご参考になれば嬉しいです^^

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この記事を書いた人

2歳、0歳の女児の母。2022年5月よりフルタイムワーママになりましたが、現在は第二子の育休中。風通しよくスッキリと、好きなものに囲まれて心地よく暮らしたい。

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